FedExでEU(欧州連合)へ出荷するラベルを作る際に他の国へ送る場合と違ったエラーが出ます。
【EORI番号を入力してください!!】
イーおーリー番号?エオリ番号?えっ何それ?と思った方はいると思います。
正確な読み方は、『イオリ番号』や『イーオーアールイー番号』です。
今回は、この番号についてまとめてみたいと思います。
EORI番号とは?
EORI(Economic Operators Registration and Identification)番号は、EU(欧州連合)内での輸出入手続きを行うために必要な識別番号です。
背景と経緯
・目的
EORI制度の導入は、EU内での輸出入業務の効率化とセキュリティの向上を目的としています。これにより、EU全域で一元的な経済事業者識別が可能になり、税関手続きの透明性と効率が向上しました。
・統一的な識別番号
以前は、各EU加盟国ごとに異なる識別番号システムが存在していましたが、EORI番号の導入により、すべての経済事業者に対して一貫した識別番号が割り当てられるようになりました。これにより、EU全域での税関手続きが簡略化されました。
この制度の導入により、税関手続きの効率化、セキュリティの向上、そして透明性の向上が図られました。現在、EU内で商業的な輸出入を行うすべての経済事業者は、EORI番号を取得し使用することが義務付けられています。
EORI番号は、必ず必要か?
EORI番号が必要な場合
商業目的の輸出入
EORI番号は、商業目的で輸出入を行うすべての経済事業者に対して必要です。商業目的とは、販売目的で商品を輸送することを指します。事業者や個人事業主が商品を輸出入する場合には、EORI番号が必要です。
頻繁な輸出入
たとえ個人であっても、頻繁に商品を輸出入する場合、EORI番号が求められることがあります。
EORI番号が不要な場合
非商業目的の輸出入
個人的な使用目的で商品を輸送する場合、EORI番号は通常必要ありません。たとえば、個人的な引っ越しのために私物を輸送する場合や、ギフトとして商品を送る場合などです。
単発の輸出入
個人が一度きりの輸出入を行う場合や、非商業的な目的で輸送する場合は、EORI番号は不要です。
個人が商品を非商業的な目的で輸送する場合には、EORI番号は通常必要ありません。ただし、商業目的や頻繁な輸出入を行う場合には、EORI番号が必要です。輸出入の目的や頻度によって、必要性が変わりますので、具体的な状況に応じて判断することが重要です。また、国や地域によっては独自の規則があるため、詳細については輸出入を行う国の税関や関連機関に確認することをお勧めします。
EORI番号が無い場合に発生する問題点
・税関での通関手続きの遅延
EORI番号が無いと、税関での通関手続きがスムーズに進行しません。これは、税関が輸送品の商業的な出荷者や受取人を特定できないためです。結果として、通関手続きが遅延し、商品の配送が遅れることがあります。
・貨物の差し押さえや没収
税関は、適切な識別情報が提供されていない貨物を差し押さえたり没収したりする権限を持っています。EORI番号が無い場合、税関が貨物の所有者や出荷者を特定できず、結果として貨物が差し押さえられるリスクが高まります。
・罰金やペナルティ
EUの税関法や貿易法に違反することにより、罰金やその他のペナルティが科される可能性があります。特に、商業目的での輸出入に関してEORI番号が提供されていない場合、法的な罰則を受けることがあります。
・通関手続きの拒否
EUの多くの国では、EORI番号が無い場合、税関は通関手続きを拒否することがあります。これにより、商品の輸入や輸出が事実上不可能になります。
・業務上のトラブル
商業取引において、EORI番号の未取得はビジネスパートナーとの信頼関係に悪影響を与える可能性があります。例えば、取引先が適切な税関手続きが行われないリスクを避けるために、取引を停止する場合があります。
EORI番号は、EU内での商業的な輸出入を行う際に非常に重要です。EORI番号が無い場合、税関での手続きがスムーズに進まず、貨物の差し押さえや没収、罰金、通関手続きの拒否などの問題が発生する可能性があります。越境ECをやっていく上で今後、必ずEUの顧客も増え出荷する頻度も増えていくと思います。商業目的でEU内での輸出入を行う場合は、必ずEORI番号を取得することが推奨されます。
EORI番号の取得方法
・適切な当局に申請
EORI番号の申請は、申請者が居住しているか事業を行っているEU加盟国の税関当局で行います。通常、各国の税関当局のウェブサイトに申請フォームや手続きに関する情報が掲載されています。
・必要な書類の準備
申請にはいくつかの書類が必要です。税関当局で必要書類を確認します。一般的な書類としては以下のものがあります
・企業の場合:会社登録証明書、VAT番号(付加価値税番号)
・個人事業主の場合:個人事業登録証明書
・身分証明書のコピー(パスポートやIDカード)
・オンラインまたは郵送で申請
多くのEU加盟国では、EORI番号の申請をオンラインで行うことができます。オンライン申請の方法が提供されていない場合、郵送での申請も可能です。申請フォームに必要事項を記入し、準備した書類を添付して提出します。
・申請の審査と発行
税関当局が申請を審査し、問題がなければEORI番号が発行されます。通常、申請から発行までの期間は数日から数週間程度です。
各国の具体的な申請手続きについては、該当する国の税関ウェブサイトを必ず参照することをお勧めします。手続きに関する最新情報や必要書類について最新の情報を確認する事が大事です。
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